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バスケットボールのチーム戦術を理解する:構造分析からわかること

griphook

はじめに

バスケの試合を見ていると、強いチームほど、選手たちが息の合った動きでパスを回し、シュートを簡単にこなしています。

このような「チームプレー」の裏には、深い戦術的な考えが隠されていることは言うまでもありません。

今回は、筑波大学の内山治樹教授による研究論文

「バスケットボール競技におけるチーム戦術の構造分析」

の内容をもとに強いチームの戦術は何なのか紐解いていこうと思います。

下記は参考にした論文のPDFです。

要点

論文では大きく分けて2つの要点があります。

  • 効果的な戦術には「13秒」という時間的な要素が重要
  • チーム戦術は「優先順位」と「流れ」という要素で成り立っている

バスケは5人でプレーするチームスポーツです。

個人の技術はもちろん重要ですが、チームとしての戦術がより重要な役割を果たします。

1. 「13秒」の法則

研究によると効果的な攻撃とは、

約13秒以内に完了すること。

攻撃に最適な時間帯の13秒を超えると、守備側の態勢が整ってしまい、得点が難しくなるということです。

2. 優先順位の考え方

次に、チーム戦術では状況に応じた「優先順位」が重要です。

  1. まず速攻(Early Push)を狙う
  2. 準速攻(Early Flow)を試みる
  3. セットオフェンス(Continuity)に移行

強いチームほど何を優先するのか?を大事にして、それと同時になにをしないのか?を考える必要があります。

例えば、走れるチームなら速攻をファーストアタックするように、各チーム優先順位を作ることで、その後の流れを大きく変えます。

3. 「流れ」の重要性

試合には「流れ」があります。

この流れをどう上手く自分たちにものにして、かつ維持していけるか。逆に相手の流れになった時にどうやって自分たちの流れにもっていくのか?

選手の動きは互いに関連しています。一つの動きが次の動きを生み、チーム全体が有機的につながっています。

タイムアウトを積極的に活用したり、わざとファールして試合を止めたりですね。

まとめ

バスケットボールのチーム戦術は、「13秒」「優先順位」「流れ」という3つの要素で構成されています。これらの要素を理解することで、より効果的な戦術を展開できます。

チーム戦術は、まるで交響曲のように、様々な要素が調和して一つの美しい演奏を作り出すのです。個々の動きは、チーム全体の中で意味を持ち、そして効果的な結果をもたらします。

実際の試合では、これらの要素が組み合わさって機能します:例:ファストブレイク(速攻)の場合 1. リバウンドを確保(0-3秒) 2. アウトレットパス(3-5秒) 3. 数的優位を活かした攻撃(5-13秒)

参考文献

内山治樹 (2024) 「バスケットボール競技におけるチーム戦術の構造分析」『筑波大学体育科学系紀要』第17巻, pp.25-39.

以上の解説で、バスケットボールのチーム戦術の基本的な構造について、理解を深めていただけたでしょうか。この知識は、バスケットボールの試合を観戦する際の新しい視点となり、より深く競技を楽しむことができるようになるはずです。

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けい
けい
Cognitive Explorer   (認知探検家)
「Hoop Notes」管理人のけいです。 「理論で磨くバスケスキル」をコンセプトに、実践的な技術指導からメンタル面まで、バスケットボールを多角的に解説。 戦術分析、トレーニング&ジャンプ力向上、理論&メンタル強化の3つの視点から、フィジカルハンデを克服するためのノウハウを発信中。科学的アプローチで、誰もが成長できるバスケットボールの可能性を追求しています。​​​​​​​​​​​​​​​​だって164センチしかないからね。
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