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バスケットボールにおけるスクリーンプレーの研究 – チーム戦術の重要な要素を解説

griphook

はじめに

バスケットボールの試合を観戦していると、選手同士が絡み合うような動きをよく目にします。これは「スクリーンプレー」と呼ばれる戦術で、チームプレーの重要な要素となっています。

今回は、大阪市立大学の研究チームが行ったスクリーンプレーの研究を解説していきます。

研究の要点

  1. バスケットボールにおけるスクリーンプレーの重要性
  2. 様々なスクリーンプレーの種類と特徴
  3. コート上のどの位置でスクリーンプレーが使われやすいか

基礎知識の確認

バスケットボールとは?

バスケットボールは、5人対5人で行うチームスポーツです。1つのボールを使って攻撃と防御を繰り返しながら、相手のゴール(バスケット)にシュートを決めて得点を競います。

重要な特徴として以下が挙げられます。

  • チームプレーが基本(集団性)
  • 相手との駆け引きが重要(対人性)
  • シュートが最終目標

スクリーンプレーとは?

スクリーンプレーは、攻撃側の選手が2人以上で協力して、守備側の選手の進路を適切に遮る戦術です。

このプレーの目的は、

  1. 攻撃のための空間を作り出す
  2. 数的優位(人数的に有利な状況)を作る
  3. シュートを打ちやすい状況を作る

研究で分かったこと

よく使われるスクリーンプレー

研究の結果、試合で最もよく使われていたのは

  1. ダウン・スクリーン(29.3%)
  2. バック・スクリーン(23.8%)
  3. イン・サイド・スクリーン(14.8%)

特にダウン・スクリーンとバック・スクリーンが多用されていることが分かりました。これは、これらのスクリーンプレーが効果的であり、かつ実行しやすいためと考えられます。

コート上での使用位置

コートを9つのエリアに分けて分析したところ、特に以下の位置でスクリーンプレーが多く使われていることが分かりました

  1. リング(ゴール)に近い位置
  2. コートの中央付近

これらの位置は、

  • シュートを打ちやすい
  • 攻撃の選択肢が多い
  • 守備側の注意を引きやすい

といった特徴があるため、スクリーンプレーが効果的に機能すると考えられます。

まとめ

  1. スクリーンプレーは、チームで協力して相手の動きを制限し、攻撃のチャンスを作る重要な戦術です。
  2. 8種類の基本パターンがあり、特にダウン・スクリーンとバック・スクリーンが多く使われています。
  3. コート上の位置によって効果的なスクリーンプレーは異なり、特にリング近くと中央付近で多用されています。
  4. スクリーンプレーは、日常生活での人の流れや位置取りに例えると理解しやすく、チームプレーの基本として重要な役割を果たしています。

参考文献

荻田亮, 渡辺一志, 松永智, 嶋田出雲 (1996)「バスケットボール競技におけるスクリーンプレーの研究」大阪市立大学保健体育学研究紀要, 32巻, p.11-18.

*本記事は上記の研究論文を基に、解説したものです。より詳しい情報や専門的な内容については、下記原論文をご参照ください。​​​​​​​​​​​​​​​​

https://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/contents/osakacu/kiyo/DB00000162.pdf

ABOUT ME
けい
けい
Cognitive Explorer   (認知探検家)
「Hoop Notes」管理人のけいです。 「理論で磨くバスケスキル」をコンセプトに、実践的な技術指導からメンタル面まで、バスケットボールを多角的に解説。 戦術分析、トレーニング&ジャンプ力向上、理論&メンタル強化の3つの視点から、フィジカルハンデを克服するためのノウハウを発信中。科学的アプローチで、誰もが成長できるバスケットボールの可能性を追求しています。​​​​​​​​​​​​​​​​だって164センチしかないからね。
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